『先住権国内委員会』に向けて

(1998.1)


 アイヌ民族の権利の問題はついに国際法の問題になることができた。ある意味ではアイヌ民族は少数民族としての地位から一段あがって、やっと先住民としての“国際レース”のスタート・ラインに立ったと比喩することもできる。

 つまり、二風谷ダム事件に関する札幌地裁の1997年3月27日判決と同年5月8日に国会決議として採択されたアイヌ文化振興法附帯決議とは、アイヌ民族の先住性を認めた。先住権は国際法上の権利であるのでその享有主体とされたアイヌ民族は、先住権に関する限り国際法主体とされる。国際法主体としてのアイヌ民族は先住権に関する限り国と対等平等なパートナーとされる。したがって、先住民としてのアイヌ民族の具体的な権利・義務は国とアイヌ民族との交渉・協議により確定されるべきことになる。

 1993年の「世界の先住民の国際年」のテーマは「先住民:新たなパートナーシップ」とされ、また国連は、国内の活動計画を作成するために、政府、先住民およびNGOの代表からなる国内委員会の設置を勧告している。

 つぎの目標のひとつは、これらの代表で構成される『先住権国内委員会』の設置になるのではないだろうか。(M)


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